WBC感想②by10

決勝キューバ
・オーダー
韓国戦から続き3番イチロー。王も、打順変更の遅さを認めていた。今までの王なら意地でも1番に使い続けたかも。1番はイチロー本人が最初望んだらしく、まあ2次リーグまではしょうがない気がする。なぜか4番がチャンスメーカーだったので、3番でランナーを還しておく必要があったのだろう。見事にはまった。
キューバ先発大乱調
よくあれでここまで来れたな。本調子でも、そんないい投手では無かった気がした。今の日本打線ならまったく問題なく打てた。リリーフも、基本能力的には日本プロ野球各チームの勝利の方程式には入れないようなピッチャーばかり。コントロール悪いのはどうしようもない。キューバは国内リーグ真っ盛りなのに、投手がいまいち。好例の豪腕投手披露もなく。選手いないのか。
・松坂
大会通じて完璧な上原見せてもらったから、あの松坂は・・・ピッチングとは呼ばない(´・ω・`)
メキシコ戦では球威も制球も最高で、あの日に限ればメジャーで15勝ぐらいできる。でもキューバ戦でも球威はあった(まあ球威はよくわからないけど純粋に150出てた)が制球はストレートいまひとつでスライダーは使い物にならず。ストレートとチェンジアップ(フォーク?)の2球種だけで勝負しないといけなかった。さすがに厳しい。4回で力尽きるぐらい熱投しないと抑えられないのはもっとも(あれで投手交代をさせた王も見直した。WBCを通して貞治も考えが変わったよう)。
あれでメジャー通用するのか?今の松坂は、球威はほとんどの試合で十分ながら、制球が少しでも甘くなると勝てる投手でなくなる。
去年のシーズンでは勝てる投球に切り替えたようで防御率も上がった。WBCの「乱調」は国際試合で気合が入ったせいかもしれないけど、メジャーだったら最初のうちは毎試合テンション上がりっぱなしだろうし、調子が悪いときはストライクをどんどん取っていく投球ができるようになる必要があると思った。日本プロ野球のシーズンでは確実に成長しているから、メジャーでも環境に慣れれば問題ないかもしれない。
もちろん、調子がいい試合はがんがんストレートで押してほしい。
フォームで言えば、
下半身が回っていなくて、体が浮いているように見える。下半身との連動ができなくても150乱発する超高速ダブルスピン(手塚語)ができるのはやはり怪物だと思ったし、悲劇的な状態だった台湾戦からアメリカに来て毎試合調子が上がっては来たが、安定感はない。
WBCでは下半身を使い切っていなかったが、それでも打たれなかったのは事実。以前なら崩れるだけだったと思うが、
腕の位置が変わって安定感が増す
体が細かった高校時代が一番回転がスムーズで、プロに入ってから太るたびに上半身投げっぽくなってきていた。2年ぐらい前から、上半身投げやカーブ習得の弊害だったオーバースローから少し腕を下げて、ボールの切れ(回転数とか伸びとか)が大幅に上がった。キャンプのときに松坂が投げるの見て、「こんなに腕低かったっけ?」と感じた。そのせいか(?)最近は150出せばほぼ打たれることのない球威になった(太っていたころは球速くても打たれていた)。この内容は、手塚本でもどうぞ。お隣の韓国の投手すら純粋なオーバースローは日本より少なかったし、キューバとかほとんどスリク。日本が特殊すぎるらしい。
・4番松中
最多安打。「活躍」には口を挟めない。
本当はHRを打ってもらうために、いやそれが無理でも打点を稼いでもらうために4番に使ったはずだった。でも本人も、「今回はつなぎに徹する」と断言。
結果的に、スモールベースボール改めストロング&スピーディー打線の象徴となった。
松中の活躍は、言うならば守備における宮本のような存在だった。日本の象徴なのだから。
チャンスに弱かったのは確かにつらいが、その仕事は「本人が言うように」つないだ後のバッターが果たしてくれた。それこそ里崎とか。。。
「チャンスをものにするのが4番」と固執するのなら、4番が駄目ならチームもだめと言うことで、それはまさしくプレーオフダイエーソフトバンク_| ̄|○今回はこれだけの重量級打線だから、4番が打たなくても下位の「チームではいつも4番」の選手たちがつないでくれた。このメンバーだから松中が許された面は確かにある。これがプレーオフなら松中にHR出ないと袋叩きにあってもしょうがないが、今回の松中の貢献は十分だった。
松中が単打を打つと塁がつまる・・・確かに足は遅いが、いうほど遅くはない。自主トレでは凡百の2軍俊足選手の何倍も走りこんでいるはずだし、現在は故障持ちでもない。タッチアップでのダッシュは練習量の充実が感じられた。しっかり地面つかんで走っていた。怪我だらけの肉団子長距離砲が出塁しても確かに使えないが(今年のオリのNK)、十分に走れる自信があるから「今回は足で貢献します」と公言できた。
足の遅い選手が汗を散らしながら全力疾走するのは、チームを奮い立たせる要素のひとつにもなる。
今回の打撃フォームでは、打球上がらなくともしょうがなかった。全体的にあおるように、かぶせるように打っている。ボールとの間合いがつかめないからフルスイングのしようがないのだろう。普通のプロ選手なら、打球は内野ゴロの山。それが抜けてくれるというのは、・・・運もあっただろうし、バットを正しく多く振ってきた証拠でもあるだろう。内野を抜けるゴロを打つ意識を持てば、三冠王の技術ではたやすいこと、なのか?

今回は一部の救援投手と一部選手のプレーの一部を除けば、ここまで穴が無かった国際試合は珍しい気がする。もう松中は、穴にならなかっただけ十分なのでは・・・
本当に勝ってよかった。